八海山の険谷!
出だしは登れる連瀑帯、中盤は見事な大滝群が楽しめる。
水無川 東不動沢
2024/9/6-7 1泊2日
今回は今年何度か一緒に沢に行っているHGさんと2人PT。
行先はHGさんの提案で八海山の東不動沢となった。
今年は雪渓が多いしどうかなーと思ったが、年一回は越後の沢に行きたかったのもあり賛成!
下山予定の阿寺山の登山口に車を1台デポして水無川へ。
デトノアイソメまでは相変わらず長いアプローチだ。
林道の途中には1か所大雪渓が残っており、一度沢に下りてくぐって通過した。


デトノアイソメにも雪渓が残っていたが、東不動沢に入るのに支障はなかった。
東不動沢は開けていて良い感じの渓相だ。早速滝が次々と出てきて面白い。
泊まり装備なのでグイグイ登れはしないが、気分は爽快!





ミニゴルジュにかかる滝は左から巻き、続く滝は釜を一瞬泳いで水流沿いを登った。
次の15m滝は右壁から越えた。次々と滝が現れ、息つく暇がない!
豪快に水を落とす2段50mの大滝は左から巻いた。




沢に戻ると次は40m大滝。逆光なのが残念だが、迫力ある滝だ!
これも登れず右から高巻くが、途中からシャクナゲ地獄となる…
この辺の沢でこんなに密なシャクナゲの薮は初めてかもしれない。屋久島を思い出しながら地獄を乗り切った。


そして巻き終えると二俣だ。案の定、大雪渓が残っていた!
下山が短い左俣に行きたかったが、かなり先まで雪渓が続いていたため、右俣に行くことになった。


右から雪渓の高巻きに入るが、ここで珍事件が発生!
私が先行して草付きを登っていると、HGさんが下の方で「下から行きます!」と岩場をトラバースしていった。
このまま進むと離れすぎそうだと思い、一度下って同じラインを辿ることにしたが、下っている途中にすでに姿が見えなくなってしまった。
高巻きを終えて沢に戻るも姿は無い。
なんと高巻き中にはぐれるという、ありそうでなかった事態に陥ってしまった…!


笛を吹くと上の方から笛を吹き返す音が聞こえた。
しばらく笛を鳴らしながら待機するが、音が近づいてくる様子はない。
向かう先はゴルジュで、この奥にいて戻ってこれないんだろうか…と目の前の滝を少し登ってみたが、フリーソロで先に進むのは気が引けたので、いったん薮に戻って高巻くことにした。
笛を鳴らしながら移動するが、藪に入ったからか、いつしか返事の笛が聞こえなくなった。
日没も迫っているし、このまま薮の中をさまよっていても一生見つからないと思い、ゴルジュの先の開けたナメ滝を目指す。
沢床に戻り、煙が少しでも目印になればと小枝をかき集め、焚火を起こして待機することにした。


最悪明日は全高巻きで稜線を目指すしかないな…と寝る準備を始めようとした時、HGさんが下から登ってきた!
途中から私の笛が聞こえなくなったため、落ちて行動不能になったと思って二俣まで見に行っていたらしい。
もちろん下で私は見つからず、それなら上かと登ってくる途中で焚火の匂いがしたので、私が先にいると分かったとのこと。
焚火しといて良かった。
かれこれ2時間ほどはぐれていたが、無事に合流できて本当に良かった。
滝を一つ越えた先の小さな河原を整地して行動終了。
上流側には連瀑、下流側には月が良く見える、とても見晴らしの良いビバークサイトだった。



行く先の連瀑帯は途中から右の露岩帯に入り、草付きと薮をつないで高巻く。
この辺りは登れる滝がほぼ無く、ずっと巻いていた。
スーパー地形で緩そうな沢筋を選んで進むが、ガレていてあまり良くなかった。
標高差350m程のガレと薮の詰めをこなし、入道岳の少し北側に飛び出した。



ここから入道岳~五竜岳~阿寺山と縦走して帰るが、一般道の割には歩きにくい道だった。
そしてとにかく長かった。
鉱山道尾根や新開道は歩いたことが無いけど、悪路との噂で悩ましい。
屏風道が短いし鎖も大体ついてるし、一番下りやすかったりして?(下山禁止だが…)
9月とはいえまだ暑く、熱中症でフラフラになりながら下山した。
同行のHGさん、ありがとうございました!
コースタイム
1日目
8:10 越後三山森林公園駐車場―10:50 東不動沢出合-14:10 二俣―14:30 雪渓の高巻き開始・はぐれる―16:30 合流―17:20 co1220 行動終了
2日目
7:20 行動開始―10:50 入道岳―15:50 阿寺山登山口
装備
ラバー靴、40mロープ、登攀具

